【登山記】雪の谷川岳 日本三大急登・西黒尾根を登る

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登山記(冬)

冬の谷川岳に日本三大急登・西黒尾根から登った登山記です。快晴の谷川岳は平和に冬山を楽しめるリゾートでした!

死者数ギネス記録を誇る”魔の山”谷川岳

谷川岳といえば標高2000mにも満たないにも関わらず、死者数ギネス記録も持つ「魔の山」と呼ばれる山。ですが、それらはロッククライミング・岩登りで一ノ倉を登った時の場合。一般登山道から登る分には日帰りでも楽しみやすい山です。

登山ルート

一般的なのはJR土合駅から歩いて20分ほどのところにあるロープウェイ駅でロープウェイに乗って、天神平尾根を使って往復するルート。往復5時間もかからずに山頂を往復することができます。

ですが、今回使用したのはロープウェイの少し先にある登山口から登る西黒尾根ルート。標高差約1200mを登る日本三大急登の一つです。ちなみに後の二つは北アルプス烏帽子岳・ブナ立尾根、南アルプス甲斐駒ケ岳・黒戸尾根です。

公共交通機関でのアクセス・関東方面から始発の場合

JR水上駅8:17 → 関越交通バス・水上駅バス停 8:29 → 谷川岳ロープウェイ駅 8:49

→ 徒歩10分・西黒尾根登山口

JR土合駅まで電車で行って、徒歩で歩く手もあります。ですが土合駅から谷川岳ロープウェイ駅まで15分ほど歩かなければならないので、水上駅からバスで行くのが一番早いです。ちなみに土合駅は地下にホームがあるモグラ駅として有名で、地上にでるまで300段ほどの階段があります。

谷川岳ロープウェイ駅には駐車場もあります。(平日500円/休日1000円)

小技

谷川岳ロープウェイ駅にはコインロッカーがたくさんあるので、帰りに水上温泉に寄りたい方や行き帰りにスニーカーなどを使う場合にはここに預けておくと便利です。小さいのは有料100円で利用できます。

ロッカーに荷物を入れて、登山口へ。道路に沿って歩いて行くと建物が見えてきます。2軒目の建物・登山指導センターからさらに5分ほど上がったところに登山口があるのですが、冬の時期は建物脇から入山できます。建物裏手にトレースがありました。ここが冬季の西黒尾根の登山口になります。

登り4時間の急登ルート

西黒尾根は夏の登りコースタイムで4時間。夏道なら8割くらいの時間で登る自信はありますが、冬は夏の1.5倍は時間がかかると見積もっておいたほうが安全です。長丁場なので無理せず登りましょう。

夏は樹林帯の中を九十九折りで登って行く道ですが、冬は雪で埋まっているため、ほぼ直登のルートになるためかなりの斜度!装備としては12本爪のアイゼンとピッケルは必須です。頂上付近は強風も予想されるので暴風できるウェアも用意してください。

雪が雪庇状に張り出している部分もあるので踏み抜かないように注意

しばらく登ると右手に稜線が見えてきます。白い!

登っても登っても先があります。めげずにいつまでも登れる幸せを噛み締めながら汗を流しましょう。

ルートは狭いですが、危険箇所はほとんどありません。人も多くてトレースもしっかりついているので安心できます。

ただ、稜線上は雪庇(せっぴ)やクラックも多かったので、トレースは外さないように。たとえトレースが付いていたとしても今自分が歩いている場所が本当に安全か意識しながら歩いていきます。


右側部分が張り出した雪庇(せっぴ)

谷川岳といえば二つの山頂を持つ双耳峰で有名。写真の奥の出っ張りがオキの耳、手前のピークがトマの耳です。ちなみにオキは「奥」、トマは「手前」が由来だそうです。

標高はオキの耳のほうが高く1977m。

稜線は風が強い

西黒尾根山頂付近は一気に風が強まります。この日は危険を感じるほどではありませんが、慣れていないと精神的に疲弊してしまうので注意!

肩の小屋に到着

途中休みも挟みながらほぼ夏のコースタイムの4時間をかけて肩の小屋に到着。

肩の小屋付近は風も緩まって穏やかでした。

天神尾根から登る人のほうが圧倒的に多いので、一気に人が増えます。

谷川岳肩の小屋

この時点で13時30分ごろ。二つの耳をサクッと踏んで、天神尾根で下山します。

オキの耳へ向かう稜線。大きい雪庇が育っています。
新潟方面の眺め。最高!
バックカントリーのスキーヤー・ボーダーも多い
バックカントリーのスキーヤー・ボーダーも多い
オキの耳の頂上碑

オキの耳の雪庇が途中かけていました。後で調べてみると谷川岳東稜ルートというバリエーションルート(=ザイルが必要な一般登山道ではないルート)で登るとここに出てくるようです。

下りの天神尾根は歩きやすい!サクッと歩いて1時間30分でロープウェイ天神平駅に到着!

天神平スキー場に到着します

ここからロープウェイで下山することができます。片道1250円。

ですが、せっかく自力で登ったので自力で下山!田尻尾根と呼ばれるロープウェイ沿いの道があるので雪道を駆け下ります。

下りは1時間程度。

人も少なくトレースが少ないですが、ロープウェイに沿って歩きやすい場所をある行けばオッケーです。

快晴の谷川岳を大満喫の1日でした。

西黒尾根はきついですが、その分登りごたえもあって充実感もあります。脚に自信のある方は是非登ってみてください。

使用装備

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